[海外事例27] IUCNとMicrosoftとの絶滅危惧種対策のためのユニークなパートナーシップ 2014年1月9日

概要

マイクロソフト社と国際自然保護連合(IUCN)は、2012年韓国で行われた世界自然保護会議にて、絶滅危惧種のIUCNレッドリストに関する情報の強化のための新たなパートナーシップを結んだ。この協働によりマイクロソフト社が*IUCNレッドリストパートナーシップの初の企業メンバーとなった。
*IUCNレッドリストは、多くの個人、パートナー団体によって維持、運営されており、保全行動の出発点である。多くの種が科学に基づく保全プログラムを通じて、絶滅の危機から救われてきた。

成果

マイクロソフト社は、このパートナーシップの初の成果物として新しいソフトウェアアプリケーションを公表した。
それは、ユーザーがIUCNレッドリスト情報を照会して地図化することを許し、IUCNが危機にある特定の種の空間的情報を掴むことができるようになるものである。ケンブリッジにあるマイクロソフト社の科学研究所によって開発され、ロンドン芸術大学のデジラボの調査研究からのデザイン支援を受けたこの新しいソフトウェアは、その研究所がこのアプリケーションを通じて得られたデータを使い、生物多様性のパターンモデル、保全の優先順位を決めるプロセスを広げることにつながる。また、健全な生態系のモニタリングのための測定可能な手法と測定基準の開発に役立つ。さらに、マイクロソフト社の研究は、IUCNレッドリスト情報をより広く伝えることを支援すると同時に、科学的および技術的専門性を提供している。

パートナーシップのポイント

21世紀は、人類が世界の生態学的、環境的変化に対処することができるかどうかが確定されることになる重要な時期であり、NGOs、政府、大学、ビジネスといった様々な主体に、新しい種類のパートナーシップや新しい科学、科学者および科学技術が求めるもので、このパートナーシップは、一つの先進事例となりうる。

このパートナーシップは、保全家やその他の人々が利用できる最新情報を増やすことにつながり、もっとも重要な環境情報の質を保証する。これは、絶滅危惧種の保全に大いに貢献する。

カテゴリー

多様なアクターによる協働活動

テーマ

生物多様性・自然保護

主体

国際自然保護連合レッドリスト(URL:http://www.iucnredlist.org/)

パートナー

Microsoft  (URL:http://www.microsoft.com/)               

参照サイト

http://www.iucn.org/about/work/programmes/species/?11002/IUCN-and-Microsoft-form-unique-partnership-to-tackle-species-extinction