「農文化システムに関する国際シンポジウム」開催 2015年2月10日

日本国内には、農業の近代化が進む一方で、伝統的な農業・農法、農村文化、生物多様性、農村景観等が一体となった、いわゆる「農文化システム」が継承されている地域がたくさんあります。その意味で、「農業大国」ではありませんが、「農文化大国」といえます。農文化システムが継承されている地域の一部は、国連食糧農業機関(FAO)によって「世界農業遺産」にも認定されています。

 

国連大学と東京大学では、農林水産省の委託を受け、2012年度から3年間、この「農文化システム」を総合的に評価する手法の研究に取り組んできました。その成果は、昨年10月の新たな「世界農業遺産」候補の選定にも活かされました。

この国際シンポジウム「農文化システムに関する国際シンポジウム:世界農業遺産の視点から考える」では、私たちの研究成果を報告するとともに、青柳正規 文化庁長官による基調講演をはじめ、日本・中国・韓国から専門家を招き、「農文化システム」について議論します。

UNUACSSymposium120303

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開催概要

【日 時】2015年3月3日(火)10:00~17:00
【場 所】国連大学ウ・タント交際会議場(〒150-8925東京都渋谷区神宮前5-53-70)
【参 加】入場は無料ですが、事前登録が必要です。参加のご登録はこちらから>>>シンポジウムお申込み
【主 催】国連大学サステイナビリティ高等研究所、東京大学サステイナビリティ学連携研究機構
【共 催】農林水産省農林水産政策研究所、地球環境パートナーシッププラザ、(一財)農村開発企画委員会、九州大学、島根大学疾病予知予防プロジェクトセンター

プログラム

10:00-10:20

開会挨拶  国連大学サステイナビリティ高等研究所所長  竹本和彦
来賓挨拶  農林水産省農林水産政策研究所長 山下正行

10:20-11:00

基調講演 文化庁長官 青柳正規
「多品種小規模農業と日本文化」

11:00-11:30

研究発表 「農文化システムの総合的な評価と世界農業遺産」
国連大学上級副学長・東京大学サステイナビリティ学連携研究機構機構長 武内和彦

11:30-11:50

研究発表 「日本の農文化システムの類型化と持続性」
(一財)農村開発企画委員会主任研究員 落合基継

11:50-12:10

研究発表 「農文化システム保全のためのアプローチの分類と取組の特性」
九州大学教授 矢部光保

12:10-12:30

研究発表  「住民主体の地域評価と強みを生かした活性化」
島根大学准教授 濱野強

12:30-14:00 昼食休憩

14:00-14:20

海外研究紹介 「中国における農業文化遺産システム」
中国科学院地理科学・資源研究所教授 ミン・チンウェン

14:20-14:40

海外研究紹介 「韓国の韓国農漁業遺産システムの発展」
韓国農村遺産学会会長・協成大学校教授ユン・ウォングン
14:40-15:00

海外研究紹介「農業・農村資源保全のための国家重要農業遺産の導入と今後の課題」
韓国農村振興庁国立農業科学院研究官 キム・サンブン

15:00-15:30 休憩

15:30-15:50

国内研究紹介 「放棄農地における新たな価値の創出-グリーンインフラとしての活用-」
北海道大学准教授       森本淳子

15:50-16:10

国内研究紹介 「農業の生態系サービスの主流化」
長崎大学教授      吉田謙太郎

16:10-16:50 ディスカッション

16:50-17:00

閉会挨拶 東アジア農業遺産学会(ERAHS)日本代表 中村浩二
金沢大学特任教授

お問い合わせ先

本シンポジウムに関するお問合せは、Eメールにて担当者までお願いします。
担当: 永田明
Eメール:nagata[※]unu.edu [※]を@に変えて送信ください。