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グローバルフェスタで学ぶ、人を引き寄せる行動デザイン
2013年10月08日
先週の土・日は、グローバルフェスタでした。
このブログを読んでおられる方にも、行かれた方がいらっしゃると思います。
この仕事をしていると、春はアースデー、初夏はエコライフフェア、冬にはエコプロダクツなど、季節ごとに様々な展示イベントに行く機会があります。
ただ、どのイベントもそうですが、100以上のブースが出ている中で、どのようにして選んでもらえるかに苦労します。
今回、グローバルフェスタを回る中で、ついついブースに寄りたくなる工夫をしているところをピックアップしてみました。
■楽しみながら寄付をするには?
「寄付」をすることを楽しむためにはどうしたらいいでしょうか?
ただ、募金箱が置いてあっても、なかなか寄付を促せません。
森永製菓のブースで、面白い寄付の仕組みを見かけました。
名付けて「ピタゴラスイッチ寄付」(これは勝手に私がつけました)

ピタゴラスイッチみたいな、楽しみながら寄付
100円玉を入れると、滑り台を滑って、100円玉が募金箱に入っていきます。
途中で、ジェットコースターみたいに、くるっと1回転するなど、ただ滑るだけよりも楽しんでみることができます。

世界の子どもか、日本の子どもに寄付できます
さらに、鉄道のように、スイッチ切り替えができ、
「世界の子どものため」または「日本の子どものため」、どちらにお金を使ってほしいか選べます。
あと、寄付してくれた人には、フェアトレードのチョコレートももらえます。
楽しんで寄付できて、チョコももらえて、ダブルでハッピー?!
子どもが入れて、見て楽しめるので、親子で歩いている人にウケがよさそうです。
続いて、これはたまに見かけますが、「ガチャガチャ式」です。

ガチャガチャで寄付。ついついまわしたくなる?
こちらは、かものはしプロジェクトのブースにありました。
ガチャガチャの中に何が入っているのかまで確認できませんでしたが、寄付に対するリターンがあるのであれば、
少しでも、楽しんで寄付してもらえる仕組みにした方が促せる気がします。
ただ募金箱が置いてあるだけよりも、ジェットコースターのような装置があったり、ガチャガチャのマシーンがあった方が、
気になって、ついつい寄ってしまいます。
■ボランティアを体験できるワークショップ
次は、ついつい、参加してしまったハビタット協会のブースです。
これは何をしているところかわかりますか?

さて、これは何をしているところでしょうか?
実は、国際空港の募金箱に寄せられた、各国の通貨を仕分けているところです。
通貨仕分けワークショップ、という形で行っていましたが、
ハビタット協会では、普段から、このような活動をボランティアで行っています。
彼らにとっては、特別なことではないですが、私たちにとっては十分に特別な体験です。
普段のボランティアを外に持ち出すだけで、人を引き付けることができるという事例です。
私はユーロくらいしか見たことなかったので、クローネ(デンマークの通貨)や、香港ドル、・・・etc
各国の通貨も見ることができて、とても楽しみながら参加できました。
![]() 外貨を仕分けるワークショップ |
![]() ついつい夢中になってしまうボランティア |
■参加した後も気になる展示
最後に、ADRA Japanのブースのご紹介です。
こちらは、ブース内で、facebookカバー写真コンテストを行っていました。
展示している写真にシールで投票して、得票数が多かった写真をカバー写真に採用するというものです。

こちらは参加型の展示
ただ、写真を見てもらうだけでなく、そこに参加してもらう仕組みとしては分かりやすいです。
facebookページに「いいね」をつけてもらうための誘導としても優れていると思います。
帰った後も、結果がどうなったのか、気になって見てしまうと思います。

どの写真が選ばれたのか、後で見たくなります
と、いくつかの工夫していると思ったブースをご紹介しました。
もちろん、注意しないといけないのは、ブースに人に来てもらうことが目的になってはいけないということです。
人が来てもらった後に、どのようなコミュニケーションをとるのかまで含めて、行動をデザインしていかないと、骨折り損になります。
(寄付してもらいたいのか、会員になってもらいたいのか、ボランティアに来てほしいのか・・・)
12月にエコプロダクツが控えている環境NPO/NGOの皆さんの参考になれば幸いです。
Takayuki Ishimoto