施設ほか

実るほど頭を垂れる稲穂かな


前回投稿から2週間経ったプランター水田。
随分と 「頭を垂れた稲穂」 になってきました。
本日はまだまだ暑いのですが、こんな様子をみると
「秋だなー」と思ったりもします。
ところで、水田の水は抜くべきなのでしょうが、
雨が多かったのでしっかり溜まったまま・・・
いいのかな??

溜まった水と言えば、今気になるのは「蚊」!!
ちょっとした水たまりでも増えるヤツラ。
幸か不幸か、コンクリートに囲まれた国連大学中庭ではいないらしく、

水の中にボウフラは見当たらず・・・
それはそれで寂しい・・・かな?うーん?

「秋になれば」とか「あと1か月もすれば」蚊はいなくなるようなことを言っていますが、

そんな事はないです。
温暖化の影響か、秋とは言えない気温が続けば蚊は11月でもいます。
犬のフィラリアの薬は実際12月まで飲ませていますからね。
(知ってる方も多いでしょうが、フィラリアも蚊を媒体とする犬の病気です)

皆様、蚊とこれからの季節はハチにご注意くださいませ!
ワタクシ、ハチの洗礼はすでにホタルの時期に受けているので、かなりビビッています。

実りの・・・秋?

暑い暑いと言っていても、季節的には「秋」
全く実感できませんが、それでも実りの季節は近づいているようです。

GEOCの前に並べたプランターで育てているイネ。
グリーンウェーブの一環で始めたものですが、いつの間にか花が咲いて、実も出来てきています。

常日頃から「白いご飯がないと生きていけない」と言ってはいるものの、
実はコメについては殆ど知らず・・・

今回間近でイネの育つ様子を見て初めて
「イネの花は上から咲いて、実ができる」と知りました。
教えてもらうまでは、なんで実ができてるのに花が咲いてるの?と謎でしたがひとつ賢くなった・・・かな??

これから、実りの秋。食欲の秋!
もう少し厳しい残暑をがんばりましょう~

・・・おにぎりくらい作れるのかなぁ?

Y.Ueki

慶良間諸島国立公園に行ってきました


夏休みを利用して、沖縄の慶良間諸島国立公園渡嘉敷島に行ってきました。
慶良間諸島は平成26年3月5日に国立公園に指定され、国内外から多くの観光客が訪れる人気スポットです。
様々なサンゴや魚などが生息する生態系の宝庫です。
この豊かな海を守るため渡嘉敷村では環境協力税という条例をつくり、船の利用者から100円徴収し、平成23年度は道路の草刈りなどに約860万円ほどが使われています。
ビーチでは、飲み物の販売やトイレが裏手のショップなどに限定されるなど、ごみをださない取り組みも行われており、音楽などもなく慶良間の自然が感じられる素敵な環境でした。
1年を通じて楽しめる場所ですので、機会がありましたら、ぜひ足を延ばしてはいかがでしょうか?
hirata

アップルゴーヤ初収穫!

暑さ対策にもなって、食べても美味しい、緑のカーテン。

 遮光効果や冷却効果でエアコン使用量を抑えることによる節電・省エネがメインではありますが、植物を育てる楽しみや、成った実の収穫、さらにその実を食べるといった楽しみもあります。

 せっかく育てるなら変わり種にもチャレンジしてみようと、5月頃から大事に育ててきたアップルゴーヤですが、残念ながら豊作とまでいかず・・。
収穫数0も覚悟していたのですが、そんな中ようやく1つ収穫することができました。

その貴重なゴーヤはこちら ↓

名前の通り、リンゴのような丸い形をしてますね



 ちょっと小さめですが、がんばって実ってくれました!
上手く育てると、重さは大きいもので約900gにもなるそうですよ。

 ちなみに食べ方はそのまま生で食べたり、サラダや炒め物、から揚げ、漬物、天ぷらなどにも使えます。よくある緑ゴーヤと比べて、苦みは10分の1と少ないので、苦手な方も案外食べられたりするみたいです。
 たくさん収穫できたら、いろいろな料理にしてみるのもまた面白いかもしれませんね。

M.Aoki

ネルソン・マンデラ国際デー


7月18日はネルソン・マンデラの誕生日でした。昨年逝去したマンデラ氏の偉大な功績は世界中の人々の心に残っていると思います。

この日を記念して国連ではネルソン・マンデラ国際デーを設け、事務総長がメッセージを発信しています。

この中で、

地球とそこに暮らす人々は依然として、貧困や差別、気候変動、紛争など、多くの恐ろしい脅威に直面しています。「ネルソン・マンデラ国際デー」は、行動を呼びかける日です。私たち一人ひとりが自分たちのコミュニティで現実の問題への取り組みに貢献することで、この日を祝うことができます。

と書いており、国連総会の関連会合における発言では、この国際デーのことを言及しながら9月に気候変動サミットを行うことを表明しています。

気候変動問題が私たちの生活を脅かす人権問題である、ということを教えてくれているな~と思ったメッセージでした。

ネルソン・マンデラ国際デー(7月18日)事務総長メッセージ

http://www.unic.or.jp/news_press/messages_speeches/sg/9307/

 

<T.Hoshino>

これからの教育・学びについて若者で話し合うフューチャーセッション「ずっと続く学校ってどんなカタチ?」を開催しました!Part3

Part1、Part2では皆さんから学校に対する問題意識についてシェア頂きました。
では、「未来の学校」の姿はどのようであったら良いでしょうか?
グループで考えていく前に、ゲストからヒントを頂きます。



場所と時間の制約をとり払ったメディアで、
良い教育実践を知の還流づけるつながりをつくっていく


















住吉:
「物質がとる構造には動構造、静構造など様々あるが、散逸構造を例にとって説明したい。例えばろうそくは止まっているように見えるが、物質の出入りがあり、1つの構造を保っている。きっと人間の生命体としての良い状態もそういう状態で、組織もそういう新陳代謝があるのが良い組織体だと思っている。学校に関しても、ありとあらゆるところでそれをやっていくべきだと思う。そのような取組みは、本当は楽しいことだと思うが、実際外から入るのは大変で、ある種詰め込みをしないといけない時もあると思うが、色んな立場の人が協力しながらできたら良いと思う。
EDUPEDIAの活動で言うと、インターネットは場所と時間の制約をとり払ったメディアだと思っている。学校と他の主体を時間軸でもつなげるし、地域と全国をつなげることもできる。良い教育実践を知の還流づけるようなサークルが出来ればと思っている。」




公的な仕組みから漏れている子どもたちを包摂していく、しくみをつくる

















李:
「私の立場から申し上げると、学校というしくみ自体から排除されている子どもたちが多い。
定時制高校も、近年その志願倍率が高くなっているため、学校への入学はかなわず、働きにも行けずに家に引きこもっている子がたくさんいる。そういった子どもたち全員が、自分の目標をもち、社会に包摂されていく機能を学校が担うべきで、そういう機能を持って初めて公教育の公性が支えられる。
しかし学校の先生が子ども個別の問題に答えられず、子どもが排除されているのが現状。
貧困や格差の問題にとどまらず、LD・ADHDなど特別な支援が必要な子、家庭環境が複雑な子、そういった個々のニーズに対して、一人の担任の先生がすべて応えるのは無理。では公的な機関がサポートしているかというと、ソーシャルワーカーなど出入りしてはいるが、セーフティーネットとして、一人一人の問題を拾いあげられているかというとそうでもない。ある区ではフリースクールがない、ソーシャルワーカーは1人で50校回っているなどの状態で、子どもたちを救い切れていない。
公的な仕組みから漏れている子どもたちを如何に包摂していくか、どのしくみで担保していくかは、未来の教育に必ず必要になってくる。
それを学校だけで、雪だるま式に先生の仕事を増やすことによって取り組むのではなく、学校を中心に民間やNPO等、多様な主体と連携して子どもたちを支えていくしくみとしてのサポートが求められていると思う。」

















住吉:
「それを実現するために、本質的に物事を考えてプロデュースできる人材が必要になる。藤原和博先生の夜スペが、“塾の月謝が高いのは、土地代と集客のプロモーションにお金がかかるからで、学校でやればそれはいらない。”と実現したように、そういうどこか暗黙の前提にしている部分を疑って、別のものと組み合わせて新しいアイデアを生み出す発想が出来るプロデューサーが必要だと思う。ただ、子どもの人生においてその瞬間の教育はとても重要なので、何でもかんでもビジネスベンチャーみたいにやればいい訳ではない所が、難しい。」



教科横断的・問題解決的な学習指導方法を共有する
教員が指導観を変革し、新たに必要になってくる資質を身に付ける


















手島:
「学校の先生も教えることばかり考えていてはダメ。校長も同じで、構想力が求められてきている、ということを思った。
知の還流という話もそうだが、これまで知識の詰め込みをやってきた。知識の徹底も大切だが、問題解決能力も育てる、ハイブリッドでやっていくことが大切。一方だけで良いという問題ではない。そういう授業を普段の授業を活かしながら、どう教えるかが重要。
教科の時間にその教科のことをどう学習するかに加えて、次の学習、となりの教科にどう活かしていくかが大事。
つまり教科横断的な学習をどうつくるか、ということ。これは10年の間、言われてきた。
ただそういう授業のやり方が、共有されていないことは問題だなと思っている。
もう1つ言うと、学校の価値が低下している。
学校に、各専門分野の高い知見を如何にとりこんでいくか。コーディネータの資質が教員に求められる。無理なら外からコーディネータを呼ぶ手もあるが、教師自身が、そういう資質を持つことが重要である。教育の本質を理解していて初めてそういう能力が役に立つ。」



さて、学校を取り巻く環境は様々で、問題も様々ありました。
学校を取り巻く、関係者間のつながりがないことで、
学校の先生は書類作成、会議、保護者対応等、多くの業務に追われ、学びの場が疲弊しています。
今後、様々な人が地域で一体となって学びの場を作っていく、
色んな素材を組み合わせることで、自分たちで問題を統合的に解決していくような場が、未来の学びの場であるように思いますが、皆さんはどう考えますか?
ラストPart4では、参加者の皆さんが考える「未来の学校のカタチ」について
報告します!
(Part4へ続く)




Yuriko Sugiyama

これからの教育・学びについて若者で話し合うフューチャーセッション「ずっと続く学校ってどんなカタチ?」を開催しました!Part4

さて、ゲストの考える「未来の学校のカタチ」にヒントを得て、
いよいよディスカッションに入っていきます。
















皆さん初めて会った方同士ですが、限られた時間の中で、
お1人お1人が、主体的に、積極的に関わって話合いを進めて下さいました。















最後に、参加者の皆さんの考える、「未来の学校のカタチ」プランについて発表頂きました!
その様子を、ご紹介します!


【プラン1】学びの4ステップが効く!学校に愛着を育む、好循環サイクル





















まず、「学ぶ理由」の核心部分として、①生徒の自主性、創造性、個人の価値観を重視する。②社会に出ていくにあたってコミュニケーション能力を重視する。の2点を挙げて下さいました。

次に、学びの場として重要な役割は、
・子どもたちが、好奇心から勉強に取り組んでいくためのきっかけを与えること
・学びの場で提供する「学びのスタイル」4ステップを、しっかり身につけてもらうこと

としたうえで、具体的に「学びのスタイル」4ステップの提案がありました。
ステップ1: 外の人が来て、様々な価値観とふれあい、きっかけを育む。
ステップ2: 自主性を育むために、学校の外(地域社会)へ出て、社会科見学など行動する。体験、遊びから学ぶ。
ステップ3: 興味をとことん極める。また問題意識を広げる。
ステップ4: 興味や問題意識を個人的に終わらせるのでなく、多くの人に自分の意見を共有する。
学校内外で交流があり、外からの色々な価値観に触れ、そこから個人の価値観が育むような形で、4つのステップを踏んで取り組めるよう、考えられています。結果として、学校に愛着を抱き、学びの好循環サイクルを生み出す、というプランです。




【プラン2】地域に根差した知の還流から生まれる、道を選ぶための学び





















まず、“誰が” “何を”学ぶのかについては、児童・生徒・学生という枠にとらわれず、誰もが自分の道を選択する際に必要なすべを学べる、また道を選ぶ際にハンドルを切るための感性を学べる場所をつくっていきたい、というお話から始まりました。
本プランは、地域に根差した学びとして提供するため、実践する“場”には、学校現場にそのようなプログラムを持ち込む、また地域のコミュニティセンターのような場で学ぶようなことが想定されています。
「最終的に、地域で“学び合う”場とするため、地域から経験・資金・知識を与えてもらって育ち、人生を歩んできた大人が、今度は育てる側に回ることで地域に経験・資金・知識が返ってくるようなしくみをつくると、地域に根差した一つの学びの場ができるのではないか。」としめくくられました。
地域の特性を活かした素晴らしい産業や伝統文化の継承や、個人の特性を活かした就職などにつながっていきそうですね!




【プラン3】先生は、ワクワクを生み出すコーディネーター!
高校生×プロフェッショナル×仲間=無限の可能性!?




















こちらのグループは、メンバーの1人である現役高校生の、「外とつながる機会がない」という問題意識をヒントに、
未来の学びの場では、外とつながることでのワクワク感、仲間との濃い時間、多様性という価値を生徒たちに提供したい、という提案がありました。
「そう考えたとき、先生の役割として、子どもたちの頑張ったプロセスを評価し、生徒たちと一緒にいる時間を増やすとともに、外部とのつながりを如何につくってあげられるかが大切になってくる。そこで、外部の人たち、例えばリタイアされた方や、ITなど様々な専門知識をもったプロフェッショナルの力を借り、場としての学校を活用する、という取り組みを考えています。夜など、学校が使われていない時間に先生方が外部の方々と集まり、交流をもつことで、外とつながるサイクルがつくれるのでは。」としめくくられました。




【プラン4】みんなが先生になれる学校 ~絆~





















「互いに支え合うような関係づくりが出来る学校を目指せると良い」と考えるメンバーが集まったこちらのグループは、
学校案を「学校組織」「外部との連携」「こういう授業がしたい」の3点を要素として組み立てて下さいました。
具体的に、「みんなが先生」の「みんな」は、地域、外部、子どもであり、子どもも先生になれるという意味です。外部にとって、実は子どもの柔軟なアイデアが良かったりするので、その相互作用を想定されています。
「外部との連携」は、学校組織の中で、どうやって先生が忙しいという問題を解決するか考えたときに、外部に助けてもらう、最終的には先生が話す時間を制限するということを考えたそうです。代わりに外部、例えば企業に先進技術や平和のための話、国際協力等の専門的な話をしてもらうことで、先生の負担も減って、子ども、企業、地域、先生みんなが学べるようになる、という提案です。
「こういう授業がしたい」は、最終的にはそれぞれが学びたいことを学び、互いに教え合える関係をゴールに想定されています。
それぞれの強みを生かせる環境、互いに支え合うという関係性の中で、「みんなが先生」として、個性が出せる。そんな支え合いができる社会をイメージし、作成して下さったプランでした!




【プラン5】一番大切にしたい価値観は“人生の楽しさ”。
学びは“具体的な体験”と“抽象的な思考”の時間をセットで進める。



















こちらのグループは、メンバーが“学びには価値がある”という点で合意し、“生徒たちが、学びの価値が分かっていない、学びを楽しめていない”という実態に問題意識をお持ちです。それをどうするか、ということで考えて下さったのがこのプランです。
一番大切にしたい価値観は、人生の楽しさで、今の楽しさと将来の楽しさを考えないといけない。
具体的にそれに取組んでいく教育というのは、抽象的な教え方と具体的な教え方がある、とご提案されます。
「例えば、時間軸別にいうと、今の楽しさを教えるなら日常生活に結び付いた学び。将来の楽しさなら夢に結びつく自信を得られるような学びを取り入れたら良いのではないか。
具体的なやり方について、1つは、外部との連携。地元の方、企業・NPOと協働して、例えば短期間のサマースクールを、公教育でいえば、12年の中に少なくとも4回は入れるなど、少し極端な形で入れていって、嫌でもすごい人と交わらなくてはならない環境をつくる。普段の学校の評価軸とは、全く別の評価軸で評価される経験になる。
また、学びは“具体的な体験”と“抽象的な思考”の時間をセットで進めた方が、幸せや楽しさにつながる。楽しくないのは、知識だけを詰め込まれていて、テストで良い点を取れるくらいのメリットしかないと思われているから。それをどうやって打破するかだが、例えば、どの科目ではどの知識を扱っていて他の教科と何が違い、何が同じなのか自ら知識を体系化してみるという作業を、レポートを書く・プレゼンをする・ディスカッションするなどスキルを得られるような方法で教育を行うことで、学際的に使えるスキルや思考方法を教えられるのではないか。ただ、お金と時間が非常にかかるので、公教育で取り組むとすれば、社会的認知度をあげていく、メディアを活用する、また大学などと連携してこのような活動を行うなど工夫していけば実現可能性が高くなるのでは。」というお話でしめくくられました。




【プラン6】“幸せを感じて楽しく生きられる社会”を目指す学校



















卒業するタイミングで、全ての子どもが「これからも超楽しい!」と感じられる学校にしたい、ということをベースに、
“幸せを感じて楽しく生きられる社会”を目指す学校プランをご提案下さいました。
具体的には、
・重点知識やその他の能力を教えるのは、アウトソーシング、外部のプロを活用して良いのではないか。
・一方で担任は、生徒に心から関心をもち、日々生徒を見て、今日ちょっと様子がおかしければ気づく、相談役としての役割を担う、分業体制にしていくことがよいのではないか。
・学び方は、選択制として自主性を尊重する。一流の映像をみるにはIT、楽しむ要素としてはゲームを取り入れるなど、工夫は無限にある。
・評価軸は、偏っているとそこで結果を出せた人は優越感を感じるが、そこから外れた人は劣等感を感じてしまう。評価軸は、本当は多様にあるので、担任が余裕を持てれば「きみはここがすごい、すばらしい」というところをもっと褒めていい。社会や大人が、評価軸が多様にあっていいことを認め、その考え方を学校に導入できると良い。
と挙げて下さった上で、
さらに土台となるモノの見方、幸せのとらえ方を変えていくことの必要性をご提案下さいます。
「劣等感や優越感は、自分ではなく、外に対して感じること。仮に学校の中で授業が楽しくても、社会に出たら、環境のせいで自分が不幸だと捉えてしまうようでは意味がない。幸せかどうかは、実は自分が勝手に決めているので、“今自分は幸せなのだ”という見方・とらえ方を教えてあげることが重要。水も飲めるし空気もあるし、なんて恵まれているんだ、幸せなのだと捉えられるか。社会全体が学校、という価値観を植え付け、視点の部分を大切にしていけると、相談役の先生がそれを伝えられたり、評価軸を多様に持てたりして、卒業するときにどんな状況であろうと幸せだと思えるようになっていくのではないか。」というお話でしめくくられました。




さて、フューチャーセッションで考える「未来の学校のカタチ」プランはいかがでしたでしょうか?
対話を踏まえ、協調アクションを起こしていくことが、フューチャーセッションの一番の醍醐味。
というわけで引き続き、未来の学校のカタチを実現するためのフューチャーセッション、開催してまいります!
皆様、ぜひご参加ください♪








Yuriko Sugiyama

これからの教育・学びについて若者で話し合うフューチャーセッション「ずっと続く学校ってどんなカタチ?」を開催しました!Part1

こんにちは!GEOCの杉山です。
7月5日(土)に行われた、これからの教育・学びについて若者で話し合うフューチャーセッション
「ずっと続く学校ってどんなカタチ?」の様子を報告致します。



















今回は、アンケートに「参加者の質が非常に高かった」と記述頂けるほど、
教育分野から様々な方がご参加下さいました。
社会人では学習塾経営者の方や専門学校理事の方、官公庁職員の方、
コンピュータ・プログラミングの教育プログラムを提供するNPOの代表理事の方などなど、、
学生さんでは、高校までイギリスのインターナショナルスクール国際バカロレアコースで学んでいた
スーパー女子大生、学生活動・NPO活動として教育に取り組む大学生の方々、
そして何と、現役の女子高生まで(!)駆けつけて下さいました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!

 

さて、今回のフューチャーセッションの問いは、「ずっと続く学校ってどんなカタチ?」です。
「ずっと続く」は、持続可能な開発のための、持続可能な社会のための、という意味を表しています。
人生で、「学び」「教育」と全く無縁な人はいないといってよいと思いますが、
皆さんは、現在までの「学び」「教育」について、どのように考えていますか?
今回は、多様な意見、色々な立場から、対話を通して未来「学び」「教育」へのアクションプランを考えていきます。

 
















まずは、教育と関わる立場や教育をみる視点が異なるゲストから、
「学び」「教育」に対する問題意識について、お話を伺っていきます。


















子どもたちを、貧困の連鎖から救いたい―李 炯植



NPO法人 Teach For Japan Learning for All事業部長 李 炯植 氏

李氏が事業部長を務めるLearning for Allでは、低所得者層の子どもたちに学習支援を行っていらっしゃいます。法的な補助なしでは学校に通えない子どもたち、就学援助が必要な子どもたちは、現在日本に155万人以上、つまり日本の子どもの7人に1人、クラスに5名程度いると言われています。低所得と低学力には強い相関があり、学力の差が学歴の差を生み、就職の差になり、生涯年収の差となっていくという現状があります。生まれた地域や環境によって、子どもたちの人生がある程度規定されてしまい、貧困の連鎖に子どもたちが陥ってしまうことを防ぎたい。そんなお気持ちから、学習支援に取り組まれています。

李氏はその立場から、教育格差の問題を挙げます。 

李:
「低所得者層の子どもたちは、お金がないので学校外の教育を受けることができない子が多い。にもかかわらず、中学3年で分数が出来ない、アルファベットがおぼつかない子が結構いる。どうすればいいのか?どうしようもなく、学校の中での置いてけぼりになってしまっている。学校の先生もその子1人に全ての時間を毎日割けるわけではない。仕組み上排除されてしまっている子どもたちがいることを問題意識としてもっている。」




価値を最適化するメディアで、先生たちを取り巻く情報環境を変えたい―住吉 翔太



教育WEB事典 EDUPEDIA代表 住吉 翔太 氏

住吉氏は、普段は民間企業で、メディアを通じて価値をつくり出していく仕事に従事されています。
「国語 学習指導案」で検索する人が、月1万件というデータがあるそうです。先生たちを取り巻く情報環境をよりよくしたいと、教育WEB事典 EDUPEDIAの取組みを行っていらっしゃいます。 

住吉:
「これだけインターネットが広がって生活が豊かになっているのに、教育現場はなぜメディアの恩恵を受けていないのか、うまく活用されてないのか?と考えたことがあった。世の中、商業至上主義であり、商業至上主義に最適化するメディアであるとなかなか厳しい。価値をお金にすることを考えると難しい。
視聴率20%と10%どちらの番組にお金を出すか、といったときにディレクターは視聴率がとれる番組をつくろうとするし、制作会社は競合他社から仕事を勝ち取り、食べていくために、視聴率を獲得することを目指す。それぞれの場面で最適化している。それはそれで仕方がない。プロセス、お金、価値でいうと価値を最適化するメディアをつくれたら、と思ってEDUPEDIAをつくった。」




明治の頃の教育から、なかなか抜け出せない日本―手島 利夫



八名川小学校 校長 手島利夫先生

ユネスコスクールである、江東区立八名川小学校校長 手島先生は、学校教育におけるESD(持続可能な開発のための教育)普及のきっかけとなったESDカレンダー・New!ESDカレンダーの発案者の1人であり、学校教育におけるESD実践のトップランナーとして走り続けていらっしゃいます。
手島先生は、現場の立場から、学校の果たすべき役割について、問題意識をお話し下さいます。 

手島:
「私は、学校教育の中での問題は、“明治の頃の教育からなかなか抜け出せていない”ということだと考えている。西洋から持ってきた知識がまずあって、高いところ(お上)から子どもを通じて、町の人たちに知識を伝えるところ、という形でずっとやってきた。ふと気が付いたら学校の知識って大したものではなくなってしまった。世の中の方が、ずっとレベルは上で、教員より親の学歴が高いことはざらにある。今度は学校に対する見方も、大したことないという風に変わってきた。そうすると学ぶということに対する意欲も、違ってくる。
何よりも、学校では知識を教える場なのだというところから変わっていかなければならない。
子どもが、世の中全体、あるいは色々な部分に問題意識を持ってその謎解きをしながら、自分はどう関わっていくのか、それはどう世の中にどう活かされていくのか、考えられる子どもをどう育てていかなければならないのではないか、と考えている。」

 


さあ、実はまだまだ様々な問題があることに、
参加者の皆さんが気付かせてくださった、
フロアトークへと続きます!
(Part2へ続く)














Yuriko Sugiyama

これからの教育・学びについて若者で話し合うフューチャーセッション「ずっと続く学校ってどんなカタチ?」を開催しました!Part2

Part1で「教育分野から様々な方がご参加下さった」と書きましたが、そうときたら、
参加者の皆さんからも学校に対する問題意識についてシェアいただくしかありません!
ゲストに続いて、参加者の皆さんからもお話を頂きました。




フロアトーク【1】
どうすれば幸せを感じることができるのか、1回解きほぐさない限り、
今の資本主義のルールの中で教育は壁にぶつかってしまうのではないか

















「何のために教育しているのか、それは人々が幸せに平和で暮らしていくためであると考えている。途上国50億人・トップ10億人を考えた時、トップ10億人の私達ですら幸せか疑問である。私たちが自分の存在価値を感じるのは、お金、地位、影響力、すべて“競争の先で得たもの”からで、そこから満足感を得るということが、染みついてしまっている。勝っても勝ち続けなくてはいけない概念にとらわれている。どういう教育をしても、そこの価値観を変えないと、10年後、本当に良い社会になっているのか、争いはなくなっているのか、疑問を持っている。どうすれば、私達は、幸せを感じることができるのか、1回解きほぐさない限り、今の資本主義のルールの中では壁にぶつかるのではないかと考えている。そのあたりの話も共有・議論できると嬉しい。」




フロアトーク【2】
自分で答えを見つける、批判的に分析して考える力を身につけられる教育に

















「公教育についての問題意識は、自分で答えを見つける、批判的に分析して考える力を身につけられるものにしないといけない、ということ。実際そういう力がないと、よりよい社会をつくろうと思ったときに、どのような力を身につければメディアにまどわされず、どうやったら他の人の利害も相対的に考えられる想像力・分析力をもって対話ができる人になれるのか分からないのではないかと思う。思考力を鍛える教育を強めていく必要がある。」




フロアトーク【3】
学習環境・労働環境に余裕がない学校の先生が、子どもに及ぼす影響と
問題を解決するときの体制の在り方

















「子どもは、基本的に良くも悪くも学校での生活が1日の大半となっている。先日のOECDの調査では、“先生に事務仕事が多く、学習環境・労働環境に余裕がない”ということが示された。このような先生たちの状況は、子どもたちには言わなくても伝わってしまう、それは子どもにとって良くないのではないか。
また、高度経済成長も終わり、世界的には環境・人権・貧困等、色々な問題があって、国や地域だけではその解決を担いきれない。
 一方で市民・NPO等、色んな立場の人がいて、それぞれできることできないことがある。垣根を越えて、アイデアを出し合い、解決策を立て、信頼関係を築き、自分たちにできることを協力して担っていける(協働する)と良いのではないのかと思う。」



【1】に対して、日々相当な競争社会の中で生きているゲストから、
「競争の先で得たものから自分の存在価値を感じる癖が染みついてしまっているから、社会や仕事の場において頂点に立たない限り、自分は代替可能であり、そこに虚しさを感じるので豊かになれない。そこで学校やNPOは1つのソリューションになるのではと思う。先日親せきの子どもたちとトランプしてとても楽しかった。子どもと接することは人間にとって何よりも楽しく、充実を感じるものであるから、そういう場が生まれるようにデザインしていく人がいれば、豊かな社会になるのではないかと思う。」という意見や、

【2】に対して、学校の現場を知るゲストから、
「自分で答えを見つける教育をどう施していくか、思考力・判断力の育成が重要という話で、まさに批判する力などを重要視しているESD等を活用して、そういう力を育てていかないといけないし、育てられる学校でないといけない。」

という意見を頂きました。

さて、学校を取り巻く環境、そして問題も様々であることが分かってきたところで、
次は、ゲストの考える「未来の学校のカタチ」についてお話頂きます!
(Part3へ続く)





Yuriko Sugiyama

Tシャツアート展始まりました
















開催趣旨は 「私たちが描きたいのは、未来。3.11を忘れない」

「Hand in Hand  まだ出会ったことのない誰かと」をテーマにこども達が手を広げたイラストをたくさん描いています。

この中から選ばれたイラストをTシャツにして並べるとみんなが手をつないでいる様子が

出来上がるという素敵な企画です。

セミナースペース内にはチャリティTシャツとしてアーティストの方々がデザインしたTシャツが多数展示してあります。

色々なTシャツを楽しんで下さい。