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生物多様性の戦略=地域の活性化戦略!? 能登のとりくみ
過疎、高齢化からどう抜け出すか?
多くの農村が抱える課題ですよね。
昨日は、世界農業遺産や、その日本初の認定地である能登の里山・里海を
学ぶセミナーをGEOCで開催しました。
認定される地元のメリットは、それをうりにしてに観光客を増加することなのかな…と、
ぼんやり想像してしまっていましたが、そう単純じゃないようですね。
農業遺産の認定は、コミュニティとその環境、との持続可能な発展
‥(長いので中略)のシステムと景観。
ということで、生物多様性、知識、文化なども基準となっています。
認定により、観光の収入が増えたとしても、それが農家に還元されなければ、
それを維持することはできません。
さらに、特に途上国では、そのすばらしい景観が有名となり、
観光客が増えたことによって都市化や、棚田の踏み荒らされるなどの
逆効果も起こりかねないようです。
では、どうすればいいのか? 能登では…
認定されてまず、人びとの「意識」「ほこり」が変わった。
いつも暮らし・光景の価値を人びとが認識し始めた。
自治体も、農家や伝統を守るNPOの取り組みに資金的な支援をするなど
様々な取り組みを始めた。
認定から2年も経て、ようやく7つの農協が連携し、
能登全域を挙げて減農薬を行い棚田米のブランド化した。
すぐに過疎の課題がなくなるわけではないけれど、
10年・20年のスパンをかけて、
農業遺産保全・生物多様性保全・地域活性化の施策を
一体としてとりんだ成果が少しづつでてきたようです。
里山・里海の作り出す、美しい景観。
伝統を脈々と受け継ぐ人びと‥、その発展に向けて行政やNPO‥。
私もそんなところに住みたい…と、思わされました。
ただ、地元では『これが最後のチャンス』とも捉えているとの
石川県の担当の方の説明に、日本の農村の抱える課題の深刻さを再認識しました。
最後にご案内☆
そんな、奥能の民俗行事「あえのこと」を実演・解説します!
農耕神事の一つ一つに知恵と文化が詰まっています。
6月22日(土)14:00~@GEOCにて
また、環境省が力を入れるグリーン復興の核、
「三陸復興国立公園」をレンジャーが直々に解説します。
どのように、自然環境と地域のくらしを後世に伝つつ、活用して
復興していくのか?
6月21日(金)19:00~@GEOCにて
また、『未来へつなぐ、里山・里海展
-三陸復興国立公園、世界農業遺産「能登・佐渡」-』開催中です。
いずれも詳細はコチラ
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おまちしています♪
Midori Kitahashi