[国内事例72] 民と民、民と学から官へ ボトムアップの生物多様性戦略策定「生物多様性とくしま会議」 2012年3月22日

概要

 COP10のプレイベントが平成22年2月に徳島で開催され、生物多様性の保全について活発なディスカッションが行われた。各県でも生物多様性戦略策定が進められている中、徳島では市民の声を反映したボトムアップの戦略策定でなければと生物多様性とくしま会議が発足した。

 平成22年6月、18の環境保護団体と学識経験者5名で発足、徳島県自然環境課もオブザーバー参加で、10回に及ぶワークショップを重ねて、参加団体が考える課題を共有し、参加者の知恵を結集した課題解決策を検討し、それらを踏まえて、地域戦略策定のあり方や目指すべき目標等について小冊子にまとめた。平成23年6月、この小冊子を県知事に手渡し提案するとともに、戦略策定には多くの県民の声を取り入れようと、生物多様性とくしま会議と徳島県の協働により、各地でタウンミーティングを開催した。この後、徳島県は地域戦略策定の全体会議「生物多様性徳島戦略策定連絡会議」を発足、生物多様性とくしま会議は市民代表として加わることになった。これらは、県の環境審議会の下部組織として、専門家部会、庁内作業部会、タウンミーティング作業部会が設置され、官民総力を結集した戦略策定が進められている。タウンミーティングでは3地域3テーマ(まち・里部会、奥山・里山部会、川・海・汽水部会)で行われ、延べ500人が参加、5000件に及ぶ意見がよせられ、今後の戦略策定に利用されることになる。

パートナーシップのポイント

 設立当初は市民団体のネットワークとして、COP10を契機に、これまで市民運動をしていた人たちが県民みんなの声を届けようという機運の高まりで、専門家とのパートナーシップをまず作った。提案後は、県も市民と一緒に考えていこうということでパートナーシップの輪が強まった。
「民」と「民」の連携&「民」と「学」の連携から、「民」と「学」と「官」の協働へと発展した。

カテゴリ

様々な主体間の連携・協力関係によるもの

テーマ

生物多様性

主体

□主体
 生物多様性とくしま会議
□パートナー
 四国生物多様性(CBD)ネットワーク