【報告】7/11(木) 第1回 とちぎの環境と子どもの未来を考える会 ―子ども×自然×体験の可能性を探る―
第1回 とちぎの環境と子どもの未来を考える会
―子ども×自然×体験の可能性を探る―を実施しました。
参考:7/11(木)【栃木県】第1回 とちぎの環境と子どもの未来を考える会 ―子ども×自然×体験の可能性を探る― - 環境パートナーシップを「知りたい/調べたい/実践したい」人を応援します。 (geoc.jp)
概要
- 日 時:令和6年7月11日(木) 13:30~16:30
方 法:対面
会 場:トライ東(〒321-0962 栃木県宇都宮市今泉町3007)
参加費:無料 - 主 催:環境省関東地方環境事務所
共 催:関東地方環境パートナーシップオフィス(関東EPO)/とちぎ子ども自然体験活動ネットワーク - 参加者:12名
プログラム
・参加者自己紹介
・キーノートスピーチ
①「自然保護の心を育む里山体験活動」遠藤隼氏
②「地域や観光から見る自然体験活動のニーズ」真山高士氏
③「子どもの貧困問題に対して自然体験ができること」塚本竜也氏
④ ネットワーク活動報告
⑤質疑応答
・意見交換(ワークショップ形式)
・全体共有・まとめ
活動報告
栃木県域で自然体験活動や、自然環境を活用した子どもの居場所づくりにかかわる多様な主体が意見交換しあい、それぞれの活動のブラッシュアップおよび、主体同士の協働取組のきっかけづくりとすることを目的に、共催した「とちぎ子ども自然体験活動ネットワーク」の構成員の方をはじめ、様々な活動をされている方が集いました。
環境省と関東EPOのインプットの後、とちぎ子ども自然体験活動ネットワークの創始者である3名の方に、キーノートスピーチをしていただきました。
1人目は、サシバの里自然学校校長の遠藤隼さん。遠藤さんは、子どもたちが自由に里山に入れず、自然での遊び方を知らないことに問題意識を持ち、子どもの「自然に親しむ心を育む」ことを目標に掲げ、サシバの⾥⾃然学校で体験型環境教育プログラムを展開しています。実際のプログラムの概要や、統計的な評価も交えながら、子どもをはじめ人々を里山へ導くことによって、里山やサシバ等、自然環境の保全に対する理解向上や、地域の活性化につなげたいという思いを伝えていただきました。
2人目は、那須高原自然学校理事長の真山高士さん。真山さんは、自然学校を運営する立場から、主に観光に主眼を置いて、自然環境が、修学旅行等の教育旅行、自然体験の場、そして子供の居場所として求められるという話をしていただきました。環境倫理のキーワード「LEAVE NO TRACE」の理解・普及や、学校教育・DMO・企業等との連携など、今後の展望を明確に紹介いただき、真山さん自身の思い描くチャレンジが共有される発表でした。
3人目は、トチギ環境未来基地代表理事の塚本竜也さん。塚本さんは、荒廃した里山の整備を行い、整備後の里山を、子どもの自然体験等の空間として提供しています。特に、子どもの貧困問題に対する感度が高く、貧困が子どもの学びや体験の機会を奪ってしまう現状に対し、自然体験活動を通して、子どもに居場所や人とのつながり、学習・体験を提供できる、という思いのこもった発表は、強く心を打ちました。
最後に、「とちぎ子ども自然体験活動ネットワーク」の成果として、キッズネイチャーフェス2024の活動報告をしていただきました。
その後の質疑応答では、「貧困の方が体験の場と出会うきっかけは何か?」という質問がありました。塚本さんから、まずは子ども食堂のような、貧困の方が求める機会に参加してもらい、子ども食堂の場で、自然体験の場を紹介するといった、連携が大切だという回答があり、各主体の連携が重要だと強く感じました。
その後、全体を3グループに分け、自身の活動で感じる課題感や悩みを共有したうえで、今チャレンジしていることや、今後チャレンジしたいと思ったことを共有しあうワークショップを実施しました。
様々な方に参加いただいたため、非常に多様な意見が出ていました。その中でも、多様な子どものニーズに応える、もっと身近な体験の場があまり無いという課題意識から、プレーパークを作りたい!という意見が出たことや、同業者間での接点だけでなく、教育機関や企業、行政などの関連するステークホルダー、さらには全く関連性のなさそうな主体も含めて、様々な接点を拡大していきたい!という意見が複数出たことがとても印象的でした。今後の活動を検討する上でのキーワードが見えたように感じます。
次回の開催は2024年9月24日(火)となります。
現場で活動をしている主体に限らず、栃木県の子ども・子育てや自然環境に少しでも関心がありましたら、是非ご参加ください。皆様の積極的なご参加を、心よりお待ちしております!
(関東EPO 山本)