GEOCとは

はじめに

地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)は1996年10月にオープンし、NPO・企業・行政など多様な主体による環境パートナーシップ促進を目的として活動してきました。

この間、国、地方自治体を問わず、小さな政府をめざした動きが進み、民にアウトソーシングされる行政の事業が増えるなど、パートナーシップをめぐる社会経済の状況は激変しています。特定非営利活動促進法(NPO法)は、事業の受け皿となる可能性を拡大しましたが、市民活動の規模はまだ小さく、行政機関による市民活動支援策が必要とされる一方で、行政による支援が健全な市民社会を阻害することが懸念されます。

また、行政と民間非営利組織、民間営利組織にはそれぞれ固有の役割があり、単純に仕事を民に委ねるだけで課題は解決しません。「官から民へ」だけでなく、「官と民」とがパートナーシップを組むことの重要性はますます高まってきています。

1990年代以降、国際的な環境問題の交渉の場では、NGO/NPOの役割の重要性が改めて認識されました。しかし、日本の状況を見ると、重要な環境政策への意思決定過程にNGO/NPOが参画するには大きな障壁があります。情報公開法、環境影響評価法などにより前進が見られますが、情報へのアクセスや参加の仕組みは限定的なものに留まります。情報へのアクセスや意思決定への参画を促進する仕組みを、より強化することが引き続き求められます。

企業の社会的責任がクローズアップされ、経済だけでなく、環境負荷の低減や人権の尊重が企業の役割であるとの考え方が定着しつつあります。環境や社会的公正の面で法令を遵守し、社会貢献活動を行うことに留まらず、企業経営そのものを新たな社会的価値を生み出すものに変えていくことが国際的な流れです。ステークホルダーとのパートナーシップを進め、より高い次元で社会的責任を果たすことが企業に求められています。

社会や経済は激動を続けていますが、持続可能な社会を構築するには、パートナーシップが重要であるとのEPO/GEOCの理念は一貫して揺らぎません。
2007年4月より、一般社団法人環境パートナーシップ会議が運営の受託団体となり、GEOCはこれまでに培ったネットワークやノウハウ、情報などの蓄積を活かし、パートナーシップ型社会の基盤となる「仕組みづくり」「人づくり」「情報共有」の役割を強化し、協働型社会に向けた「21世紀のエンジン・市民力」を創出するステージとなるべく事業を再構築しました。

2007年4月1日