概要
千葉県柏市にあるこんぶくろ池自然博物公園は、珍しい平地の湧水や、冷温帯で見られる珍しい生物が生息している貴重な公園である。
1960年代ころからの都市化が進む中で、湧水量の減少や、水質問題、不法投棄問題などが生じた。80年からは住民やPTAによる池の保全活動が 始まり、教育委員会、地主などが協力した。公園にするための要望書を県や市に提出したり、冊子配布などの広報活動を行い、柏市は湧水や動植物の調 査を行うことになった。
2003年には柏市が学識経験者、周辺施設関係者、自然保護団体、市民委員などによって構成される「こんぶくろ池公園環境創造会議」が設置した。
市民側では、市民の手で自然博物公園の整備をしようと、里山隊や調査隊、アドバイザー会議をつくり、活動を継続した。2010年には「NPO法人 こんぶくろ池自然の森」を発足、地域の住民と、近隣にキャンパスのある東京大学や千葉大学の研究室、企業や柏市、千葉県の連携による活動が今も展 開されている。
パートナーシップのポイント
・こんぶくろ池を守るための「目的」「志」を共有したり、関わる一人ひとりが「何のために」何をするのかを手段が違っても共通の目的があるという ことを、市と市民が考え、そのための計画の所有感を持つことが大事である。
・公園の自然を守ることと活用することの意見をとりまとめるのは難しかったが、学識経験者が中立的なアドバイスをしてくれたおかげでまとまること ができた。
・柏市公園緑政課の職員自らも有志による職員ボランティア組織を結成し、週末でも整備・保全活動に関わっている。
カテゴリ
様々な主体間の連携・協力関係によるもの
テーマ
生物多様性
主体とパートナー
□主体
NPO法人こんぶくろ池自然の森
□パートナー
柏市公園緑政課、東京大学、千葉大学、ほか