[国内事例71] 町民参加で条例から戦略作りへ 広島県北広島町の「生物多様性きたひろ戦略」 2012年3月22日

概要

 広島県の北西に位置する人口2万人ほどの北広島町は、豊かな自然に恵まれながらも、開発や野生生物の乱獲、里地の利用停止、外来種の影響など、危機的状況を経験してきた。

 このような状況下、生物多様性を保全し,自然資源を利用することにより,将来にわたって,町民の豊かな生活を保証する目的で「北広島町生物多様性の保全に関する条例」が2010年3月に制定されることになった。その後、教育委員会、市の企画課、町民課、農業課、建設課、漁業、狩猟、商工、観光などの関係者、自然学術調査委員会(専門家)、自然史研究会などから成る「生物多様性審議会」発足し、審議会のメンバーによる生物多様性キャラバンの実施が行われた。合計19回ものワークショップが町内各地で行われ、多様な意見を集約することができた。

 2011年3月には「生物多様性きたひろ戦略」が策定された。2011年4月からは野生生物保護区の設置など具体的施策が展開されている。

 本町及び関係者が多年にわたる継続してきた貴重な生態系の維持・回復事業や、監視、環境教育、調査や情報共有の機会などが徐々に成果を挙げ、また様々な主体による多岐にわたる活動が展開され、現在に至っている。

パートナーシップのポイント

ワークショップには多くの関係者が参加し、役場の職員も補助や記録をするなど、行政も一緒に参加できた。ワークショップで出された意見は審議会に持ち寄り,調整することで,市民の声を具体的に反映した生物多様性戦略を立案することができた。

カテゴリ

様々な主体間の連携・協力関係によるもの

テーマ

生物多様性

主体

□主体
 八幡湿原自然再生協議会

参考サイト

□ キャラバンレポート