[国内事例68] 「市民が創る環境のまち“元気大賞”」 2012年3月22日

概要

 市民の立場から持続可能な社会の具現化を推進するために2001年に設立された「元気ネット」による自主事業。市民・事業者・行政の連携による地域環境活動を全国に公募し表彰している。

 前年度の受賞団体が活動している地域へ一般参加者を募り「エコツアー」として訪問し、同時に参加者で「市民相互交流学び合い全国サミット」を開催し、地域同士、参加者の交流、ネットワークの拡大に努めている。

 創設当初はリサイクル等ごみ問題を地域で解決する活動が主であったが、地域の資源を活かした地域づくりやコミュニティビジネスの展開、CO2削減に向けた取り組みなど、時代と共に応募事業にも変化が見られている。

 2007年からはeco japan cupと連携し、ライフスタイル部門として環境のまちづくりを目指す実践的な取り組みを対象として実施している。

主な受賞プロジェクトとその後の発展:
 2004年の大賞はNPO地域づくり工房の「くるくるエコプロジェクト」は、市内を扇状に流れる農業用水を利用したミニ水力発電。受賞の翌年、表彰式にあわせて開催された「大町エコツアー」の運営がきっかけとなり、以後JICAなどのエコツアーや視察を受け入れることに発展した。

 2009年は埼玉県小川町の「つばさ・游」が奨励賞を受賞。翌年の小川町エコツアーは、地域のガイドつき歴史・食・和紙の3コースまち歩きツアーを実施。地域の歴史や文化を探索し、夕食は、地域産の有機野菜とお酒、手作り料理を堪能しながら、その生産者や店主、和紙工房の若手責任者の他、過去の元気大賞入賞者、参加者との交流会を実施した。

小川町エコツアー その1

小川町エコツアー その2

パートナーシップのポイント

 受賞団体のある地域へ翌年エコツアーを行うというしくみになっていることから、参加者が受賞団体について実際に知り、学びと交流を深めることに役立っている。また、受賞団体側も、エコツアーを受け入れる準備を通じて地域のさまざまな団体との新たなつながりの構築につながっている。こういったことから、受賞者から「参加するプロセスに意義がある」という評価を受けている。

”元気大賞”全国マップ

カテゴリ

様々な主体間の連携・協力関係によるもの

テーマ

持続可能な地域づくり・循環型社会の構築

主体とパートナー

□主体
 NPO「持続可能な社会をつくる元気ネット」
□パートナー
 “元気大賞”受賞団体らと連携して、毎年受賞地域を訪問するエコツアーを実施。つながりの深化と拡大に努めている

参考サイト

□ つな環17号 「持続可能は社会の実現に向けて・・・人、もの、心、地域をつないで」にて紹介