わたしのまちのSDGs×協働×ESD EPOカフェについて
SDGsは、わたしたちがわたしたちのまちについて、同じ未来を見るための旗印。
そのためにどんな行動が必要かを考え、行動に移すためのESD(持続可能な開発のための教育)。
そして、それをつないでいくために必要なパートナーシップ(協働)。
英語でも日本語でも、その本質は変わらず、本当はとても身近なキーワード。
わたしたちのまちにある、たくさんの取組が、きっとみんなの未来へのヒントになる。
身近な取り組みを、ESD、協働、そしてSDGsで読み解き、共有し、環境とパートナーシップについて対話するカフェです。
今回は、都市近郊にある農地、公園、マンション管理の緑地など、私たちの身近にある“緑地”を「地域資源」と捉え、そこで生まれるコラボレーション、地域活性化への取り組みを紹介しました。
開催概要
〇日時:平成30年4月21日(土)12:45~16:30(受付12:30) 〇場所:地球環境パートナーシッププラザ(GEOC) 〇参加人数:21名 【プレゼンター】 NPO法人NPOフュージョン長池 会長 富永一夫氏 【今回のテーマ】 |
プログラム
受付12:30~
12:45 導入
13:00 話題提供
― 自己紹介
― つながりの紹介
― トークセッション
14:50 休憩
15:00 ESD-SDGsプロセス図での整理
15:10 ワークショップ
16:20 まとめ
16:30 終了
【参考情報】持続可能な開発目標(SDGs)とは
内容
[話題提供]
NPO法人フュージョン長池の創業者である富永さんを中心に、登壇者の方々にご自身の取組について、発表してもらいました。そして、ゲストの方々のつながりをSDGsで読み解くという試みを行いました。 |
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まず、それぞれの登壇者のストーリーと、そのつながりを共有しました。 フュージョン長池は、富永さんが阪神淡路大震災をきっかけに、自らが住む地域を見直し、立ち上げました。「地域が主役の公園管理」をモットーに、「生きがい就労」という仕組みで、定年退職されたシニアと若いスタッフが組んで施設管理をするなどと言った、地域の様々な世代、職業、事業者、NPOの方々などと事業を展開してきました。その中で、地域の色々な「お困りごと」が集まり、そこから生まれた新たな繋がりを、柳田さんから紹介していただきました。 |
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「農をもっと身近に」という想いを持って都市農業を展開する会社㈱FIOの大神さん。当初、農地が借りられず困っていましたが、耕作放棄地を抱える農家さんとの出会いによって、農地を拡大しました。売り先としては、地域の飲食店と連携して、直接自分たちで配達をするという直販の方法をとっていましたが、店舗が増えると、自分たちでの受注管理に限界を感じます。 そこで、富永さんがテレワークのサポートをしてもらっていた、㈱ダンクソフトの板林さんに相談して、受注システム、さらに市民への情報提供ができるものを一緒に開発することに繋がりました。 |
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㈱ダンクソフトは、全国各地にサテライトオフィスを構え、それぞれの地域の「お困りごと」にシステム会社の強みを使ってお応えすることを得意としています。ダンクソフトの仕事の特徴は、納期がある仕事の仕方ではなく、クライアントと一緒に作っていく姿勢です。その姿勢が、当初お互い予想しなかったような新しいしくみを生み出しています。 | |
マンションの管理をしている東邦レオ(株)吉田さんは、都市の緑としてマンションの緑地作りを行っていました。そこではコミュニティ作りや社員がまず気持ち良く作業ができることを大切に行っていました。そこで、緑地の作業管理を効率化するためにフュージョン長池が開発したアプリを導入したことで繋がり、そこで暮らす人と都市農業やフュージョン長池がバードウォッチングや自然観察のプログラムを提供するなどの展開につながっていきました。 |
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富永さんは「分断することは悪。多様に繋がることで、地域のみんなに幸せを」とフュージョン長池の事業概念=ひまわりの図で解説され、ヒト、モノ、カネ、情報が栄養として、大きな花を咲かせたいと話されました。また、人口減少していく時代、農地も商店も、所有と経営を分離して経営したい人がつながることで新たな活性化が生まれるとも話されていました。 |
[SDGsとの紐付け]
後半は4団体の取組をそれぞれ時系列でどのように変化したのか、SDGsのゴールと紐付けて見える化した図で紹介してもらい、それぞれの事業の展開と課題の繋がりを認識しました。
[グループワーク]
ワークショップで「いいね!」「協働のコツ」などを付箋に書いて共有しました。
いいね! |
・若者とシニアが一緒にチームをつくって働く(いきがい就労) ・世代間で伝える人材育成 ・いろいろな立場・所属の方々が力をあわせて問題に立ち向かっているところ etc.
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協働のコツ |
・所有と経営の分離が鍵!! ・小さく生んで見極めながら揺れながら大きくする ・事業の構想を立てすぎず、修正して進化させていく ・横(分野)のつながり、縦(時間・世代)のつながり etc. |
地域の“緑地”を中心に、多様な世代、多様な分野の人々が協働していることへの共感が多く、そのコツとしては、つながりを大切に、自分たちの持つ資源を「地域の資源」と捉えて、周囲の状況や社会の変化と共に変えていく柔軟な経営の必要性が多く挙がっていました。
ゲストの皆さんからは、
・改めて自分の事業・活動をSDGsで整理してみると、思っていなかった繋がりや可能性が見えてきた。他の企業、事業でも使っていけると思った。
・国連が打ち出したSDGsというと遠いことに思うけど、こうした地域での取組が持続可能な社会に繋がっていること、SDGsというおおきなブランドの力で、異分野のヒト・組織とつながり仲良くできる可能性がある。
などのご感想をいただきました。このEPOカフェをきっかけに、「地域内外みんなで、持続可能で幸せに暮らせるように」よりそれぞれの活動を深め、広げていっていただけたらと思います。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
次回予告
※ただいまテーマ選定中! 乞うご期待