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環境問題講演会 「海水温上昇の保険業界への影響」

東京都

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 強風域の半径が500kmを超える大型の台風18号は、9月16日に愛知県豊橋市付近に上陸し、日本各地に大雨、暴風、竜巻を発生させ、土砂災害、浸水害、河川の氾濫、家屋の損壊などの被害をもたらしました。京都嵐山の渡月橋の洪水、和歌山県串本町での竜巻は繰り返しTVで報道されたため、映像を鮮明に覚えている方も少なくないものと思います。
 今回の台風18号の勢力を大きく発達させたのは、平年より高い海水温であるといわれています。通常、台風が発生する海面温度は27℃以上ですが、日本海側では27℃、太平洋側では30℃以上の海域が広がっていました。台風18号は太平洋上で勢力を拡大させながら日本に近づき、上陸後も日本海側、太平洋側双方から暖かく湿った空気が供給され続けたため強い勢力を保ち続けたというわけです。
 さて、去る6月24日、世界の主要な保険会社が会員となっているシンクタンク、ジュネーブ協会から、「海水温上昇の保険業界への影響」という報告書が公表されました(原文はジュネーブ協会のウェブサイトwww.genevaassociation.org“Warming of the Oceans and Implications for the (Re)insurance Industry”をご覧ください)。この報告書では、地球温暖化のメカニズムにおいて、大気の温暖化よりも海水温の変化こそが異常気象を引き起こす主な要因ではないのか、また、海水温の上昇による動態的な気象パターンを考慮しないと、損害の予測効果は低いとしています。
 本講演会は、現在、同協会の日本・東アジア地区リエゾンオフィサーである松下勝男氏をお招きして開催します。異常気象発生と海水温上昇の関係、保険業界が採るべきリスクマネジメントや巨大災害への対処の方向性に関する考え方等について解説をいただきます。環境保護に対する取組の一助としていただければ幸いです。
 総務部、環境対策関連部署の皆様を始めとして、多数の方々のご参加を期待いたします。
 
講 師   国際保険経済研究協会 ジュネーブ協会 アドバイザー 兼
       日本・東アジア地区リエゾンオフィサー 松下 勝男 氏
 
日 時   11月15日(金) 18:00 ~ 19:30
 
講演項目 1.気候変動リスクに関するジュネーブ協会の取り組み
       2.温暖化に関する知見について
       3.温暖化が海洋にもたらす影響
       4.社会、人々の暮らしへのインパクト、様々なリスク
       5.異常気象の動向
       6.保険業界は如何に対応すべきか
       7.まとめ
 
受 講 料  無 料
 
お問い合わせ先 公益財団法人 損害保険事業総合研究所 教育研修部 03-3255-5512