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5/16【勉強会】 石炭火力推進で孤立する日本―インドネシア現地報告から考える―

東京都

 世界の脱炭素化の動きは、パリ協定とともに加速化してきています。昨年の
COP23では、イギリスやカナダを中心に「脱石炭促進アライアンス」が形成され、
参加国・自治体は36に及んでいます。また、海外の公的年金基金や大手民間銀行
も次々と、石炭関連企業からの投資撤退(ダイベストメント)方針を表明してき
ています。

 一方、日本政府は「質の高い」インフラ輸出の増大方針を掲げるなか、官民
をあげて「高効率」石炭火力発電所の輸出を推進しています。

 この世界との方向性の違いは、個別の案件でも顕著に見えはじめており、た
とえば、昨年、国際協力銀行(JBIC)と日本の民間銀行が融資を決定したインド
ネシアの石炭火力発電事業2案件では、仏の大手民間銀行らが融資決定前に撤退。
今年4月にも同様に、JBICと日本の民間銀行が融資を決定したベトナムの石炭火
力発電事業で、英の大手民間銀行が融資決定前に撤退を決めています。いずれの
案件も融資を継続する日本に国際的な批判が集まりました。

 また、石炭火力発電事業は、こうした脱炭素、すなわち、気候変動の観点か
らの問題のみにとどまらず、輸出先である地元の大気汚染や人権侵害などを引き
起こしていることもしばしばです。

 本勉強会では、世界の脱炭素化の動きを概観する他、JBICが融資しているイ
ンドネシア・チレボン石炭火力発電事業・拡張計画について、2度の住民訴訟を
支援してきた現地NGO・弁護士をお招きし、現場での状況や5月上旬に出る再訴訟
の結果を含む最新情報を報告してもらいます。気候変動に対する世界での取り組
み、また、地元での環境社会問題と事業の違法性や必要性の観点から、世界で孤
立していく日本の「高効率」石炭火力推進の現状と課題を考えます。ふるってご
参加ください。

【日 時】 2018年5月16日(水) 13:30~15:30(開場13:00)
 (一般参加者の方には、13:00以降、参議院議員会館ロビーにて通行証を配布します。)
【場 所】参議院議員会館 102会議室 【永田町/国会議事堂前】
   (地図)http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/shisan.pdf
【参加費】無料
【申込み】下記ホームページにある「申込フォーム」よりご記入をお願いします。
     http://www.foejapan.org/aid/jbic02/cirebon/180516_event.html
【プログラム】(当日変更する可能性もございます。)
1.勉強会の背景説明
2.世界の脱炭素化と日本政府方針の問題点
3.インドネシア・チレボン石炭火力・拡張計画の現地報告(逐次訳あり)
  1)住民の反対と環境社会影響
  2)2度の住民訴訟と違法性
  3)インドネシアの開発をめぐる現状~電力開発、環境規制、人権状況~
4.質疑応答
【共 催】「環境・持続社会」研究センター(JACSES)、気候ネットワーク、国際環境NGO FoE Japan
【協 力】350.org Japan、アジア太平洋資料センター(PARC)、A SEED Japan、国際環境NGOグリーンピース・ジャパン、熱帯林行動ネットワーク(JATAN)、Fair Finance Guide Japan
【問合せ】国際環境NGO FoE Japan(担当:波多江、深草)
     メールアドレス: hatae@foejapan.org
     電話: 03-6909-5983/ファックス: 03-6909-5986
【関連サイト】インドネシア・チレボン石炭火力発電事業について
        → http://foejapan.org/aid/jbic02/cirebon/   
      「JBICの石炭発電融資にNo!」プログラムについて
       → http://sekitan.jp/jbic/