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土・水・木…風土が作る「やきもの」のカタチ やきもの産地と、わが家の食卓を結ぶ旅に出よう!

東京都

日本各地に伝統的な「やきもの」の産地が数多くあることを知っていますか?
土を水と合わせて捏ね、薪で焚く。その土地の暮らしに必要なものを、その土地に伝えられた技で。各地の「やきもの」は、土地の風土と密接な関わりを持っています。
水汲みの困難な土地では貯水用の大きな甕(かめ)が、人口密集の都市近郊では食器類が、きめ細かい粘土の産地では繊細な細工物が、南国のゆったりした時間の中では伸びやかな器が。その土地の歴史や風土が、やきものの形、個性を決めてきたのです。実際に現地を訪ねてみると、それが、ここで生まれたことに納得することも、しばしば。
しかし、生活様式が変り、流通網が発達した現代では、そうした個性は意識しなければ保たれません。各地で開催される陶器市に並ぶ器が、どこでも同じに見えるのは、やきものを知らないから、ではないのです。一方で、工場で大量に生産される現代の陶磁器も、土地の呪縛を離れてはいません。現代の陶磁器産地として有名な愛知県は、中世・平安時代末から、やきものの大産地だったのですから。
やきものの故郷の歴史を知り、その土地の空気を肌で感じる。身近な器が来た道を見直して、やきもののある豊かな暮らしの楽しみに繋げましょう!