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天ぷら油リサイクルバスで行く「春の山形・循環型社会体験エコツアー」

山形県

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立教大学ESD研究センターが、スウェーデンスタディツアーなどの企画で協働している旅行会社リボーン〈エコツーリズムネットワーク〉さんが、循環型の社会づくりの先進地域である山形金山町でのエコツアーを主催しております。
また、当ツアーには、サステナビリティへむけた政策が充実しているスウェーデンと日本の架け橋の役割を担い活躍をしているレーナ・リンダル(持続可能なスウェーデン協会日本代表)さんも特別ゲストとして参加することになっております。

自然体験、エネルギー関連施設の視察、地元の人々との触れ合い、など、“エコ”の広義性をカバーする魅力的な旅程もさることながら、環境への配慮のため、バスの燃料にリサイクルの天ぷら油を活用するというユニークなツアーとなっております。

下記にお目通しの上、ご興味のある方は、リボーン〈エコツーリズムネットワーク〉まで、お問い合せください。
電話:03-5363-9216
メール:eco-tourism@reborn-japan.com

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●旅行代金:大人 50,000円 【全行程地産地消の食事付】 小人(小学生以下)30,000円  

●募集人員:25名(最少催行人員15名)

●現地運営協力:めばえ幼稚園・井上亘(かねやま新エネルギー実践研究会事務局)

山形県最上の森に樹齢数百年を超える悠久の巨木を巡り、美しい街並み景観と循環型の町づくり100年運動に取り組む金山町では伝統的な里山暮らしを体験。また木をエネルギーとして活用した循環型社会の最新事例の視察や新緑の最上川での舟下りなど、充実の山形エコツアーです。また、特別ゲストとして レーナ・リンダル氏(持続可能なスウェーデン協会日本代表)をお迎えして、スウェーデンの持続可能なまちづくりの手法などについて詳しくお話を聞くこともできます。現地では、循環型社会の実現に向けてがんばっている地元の皆さんとも交流予定ですので、是非ともご家族でご参加下さい。

【スケジュール】 
4/24(金)
新宿8:00=(柏IC我孫子周辺参加者合流)=新庄(石神神社の親杉、樹齢1,000年)=金山(大美輪の大杉、人工林としては国内最大)=ホテル・シェーネスハイム(歓迎会)

4/25(土)
早朝散歩(希望者のみ) カムロのブナ林散策
ホテル=金山=岩円地蔵の大杉(岩の上の巨大杉、樹齢500~600年)=庄司製材(木質バイオマスボイラーによる化石燃料ゼロの製材所)=最上川舟下り=戸沢村黒杉(タコ足状の神代杉、幹周11m以上)=その他の巨木=バイオソリッドエナジー(日本初、木質チップボイラーによる汚泥燃料化)=夕食は地元の人たちとの交流会(地産地消 名物がっこそば他)
<金山町泊>

4/26(日)
早朝散歩(希望者のみ) カムロのブナ林散策
ホテル=カムロファーム=金山町内(美しい街並み景観と循環型の町づくり100年運動の町)=金山めばえ幼稚園(てんぷら油のBDF燃料化装置及び施設見学)=(柏IC我孫子周辺参加者解散)=19:00新宿

※このツアー参加費の1%がGREENSTYLE基金に寄付され、ツアーに参加することで日本の里地里山の環境保全に貢献したことになります。
※ご希望の方は、乗馬・草木染・チェーンソーアートなど里山体験もできますので、事前にお問い合せ下さい。
※バスは基本的に新宿発着、東北道経由ですが、我孫子周辺からの参加者が多数の場合、常磐道柏IC経由となりますので、予めご了承下さい

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●レーナ・リンダル氏より

一緒に山形に行きませんか?

「今までのスウェーデンと山形の交流を生かして山形エコツアーをやってみたい」というわがままを言ってみると、仲間がさっさと企画してくれました!企画関係者のそれぞれの思いがありますが、私としてはこのメールマガに登録している皆さんにとっての交流の機会になればと思っています。スウェーデンまで行かなくても、スウェーデンに共通の関心をもっている仲間と知り合いになって交流しながら、日本のいいところを体験するのもいいんじゃないかと思っています。

天ぷら油リサイクルバスで行く
「春の山形・循環型社会体験エコツアー」
4月24日(金)~26日(日)2泊3日
http://reborn-japan.com/domestic/1183

2年前から山形に何回も行っています。この機会にその流れを振り返って紹介することにしました。

スウェーデンと交流しながら、持続可能な山形へ

山形に初めて行ったのは2007年1月で、スウェーデンエコ自治体協会の会長など4人のエコ自治体関係者を金山町に連れて行きました。現地でのアレンジは金山めばえ幼稚園の井上園長が中心で、きっかけはすでにはじまっていた金山めばえ幼稚園とスウェーデンのオパーレン幼稚園の学び合い交流でした。めばえ幼稚園の方々が2006年の夏にスウェーデンを訪問していた時に知り合って、「金山町に来てください」と誘われて、木造建築の文化を大事にして景観のきれいな町を作ることに心がけている金山町に行ってスウェーデンのエコ自治体コンセプトを伝えてみようということになりました。

当時の企画「持続可能なまちづくりパートナーシップ・ツアー」のまとめはこちらにあります。
http://www.netjoy.ne.jp/~lena/partnershiptour2007.html

エコ自治体交流の流れで次は2008年3月。自治体と中小企業のサステナビリティーアドバイザー、グンナル・ブルンディーンさんを鶴岡に連れて行きました。鶴岡の市議会議員、しかもエコ自治体の基盤となっているナチュラル・ステップのコンセプトと手法を勉強して、政策の指針にしたいと考えた草島進一さんが中心になって動いてくれました。庄内地域の風力発電、ソーラーハウス、バイオマス利用など見学する貴重な機会でもありました。また、日本環境自治体会議の全国大会の予定地だった遊佐町の小野寺町長を訪問し、スウェーデンエコ自治体協会と環境自治体会議の交流の可能性を探りました。

グンナルさん来日の報告ページはだいたい仕上げました。(というのは、そのページの一番下にリストアップしている協力者の数に少し圧倒されています。じょじょに追加して完成させます。)
鶴岡の講演もスウェーデン大使館での講演も動画で見ることができます。
http://www.netjoy.ne.jp/~lena/GunnarBrundinJapanChina2008.html

2008年5月、スウェーデンではエコ自治体の国際会議が開かれました。丁度遊佐会議と重なる日程でしたので、自分はどれに参加しようかと迷いました。そして山形とスウェーデンの自治体交流は、重なってしまったので、無理かと思ったら、とてもいいかたちで実現しました。

鶴岡から草島議員がスウェーデンのエコ自治体会議に参加しました。そして草島さんの誘いでドキュメンタリー映画監督の鎌仲ひとみさんがスウェーデンのエコ自治体を視察するツアー、そしてエコ自治体会議にも参加して取材することになりました。鎌仲さんは今映画の編集に取り組んでいるところですがすでに映画の制作過程をまとめた「ぶんぶん通信no1」というビデオレターの上映会とトークショーを行っています。山形からちょっと脱線しましたが、その上映会は3月15日に行われます。
http://888earth.net/

草島さんがスウェーデンの会議に出席している間は、スウェーデンエコ自治体協会の理事で、ヴァールベリュ市議会議員のコニー・セーヴェヘムさんが日本を訪問し、山形県遊佐町で開かれた環境自治体会議に出席しました。「知っているだけ」はもう終わり ~中長期CO2削減への道筋~」という分科会で活躍したり、山形のいろいろないいところを見てまわりました。

自分は結局スウェーデンの会議に参加することにしたので、コニーさんの来日企画はしましたが、通訳やコニーさんの同行は山形出身でスウェーデン在住の矢作智恵子さんに任せました。

そしてコニーさんがスウェーデンに帰る直前に、成田から直行してスウェーデンから戻って来た草島さんの二人で東京の立教大学で共同報告会を行うことができました。この企画全体の報告は作っていませんが、立教大学での講演会報告はこちらにあります。
http://www.rikkyo.ac.jp/research/laboratory/ESD/event/report/20080531.html

講演の趣旨、関係者の紹介などはこちらです。
http://groups.yahoo.co.jp/group/SustainableSweden/message/81

以来、山形とエコ自治体協会の交流は休憩中ですが、グンナルさんとコニーさんの来日の背景の一つとして北海道で開かれる予定だったG8もありました。二酸化炭素の削減目標など、G8で話題になった温暖化対策の実行は自治体の役割が大きいから日本とスウェーデンの自治体で積極的に取り組もうというメッセージを伝える狙いも少しありました。

G8が終わって、そのことをあまり考えなくなったのですが、実は日本政府が似たようなことを考えていたことを後になって知りました。ビオシティという雑誌の記事を作る目的で行われた座談会に参加するとその関係者に会って初めて築きました。低炭素社会を実現するための「環境モデル都市」のプロジェクトです。詳細は首相官邸のホームページにあります。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kankyo/index.html
ちなみに、『「未来を救った世代」になろう』という日本政府のスローガンがなかなかいいと思います。

ビオシティの記事は、最新号の41号に載っています。
http://www.biocity.co.jp/05Backnumber/no.41contents.htm

家に届いたそのビオシティのページを捲るとほぼ最後にある記事に興味を持ちました。2010年に生物多様性条約第10回締約国会議「COP10」が名古屋で開催されます。その準備段階で、生物多様性の保全においての自治体の役割が注目されているそうです。今までのエコ自治体交流の企画経験を生かして、日本の自然保護のために何かできないかとちょっと考え始めまています。

また山形から脱線してしまいましたが、エコ自治体交流以外、かねやまめばえ幼稚園とスウェーデンのウップサラ市にあるオパーレン幼稚園の学び合い交流にも関わりました。スウェーデンから幼稚園の先生達がめばえ幼稚園を訪問した時、めばえ幼稚園とその関係者が去年、幼児期のESD(持続可能な発展のための教育)をテーマのスウェーデンツアーを組んだ時も、通訳をしながらもとても楽しみました。ツアー報告書は読み甲斐あります。
http://groups.yahoo.co.jp/group/SustainableSweden/message/89

このほかに、(特)NPOもがみ、東北芸術工科大学デザイン哲学研究所、山形県環境科学研究センター 、山形県地方自治研究センタ‐がそれぞれで取材する講演会で山形の活動仲間と一緒に講演をする機会もありました。

このように自分がびっくりするほど、2年前から山形と関わって、山形ファンになりました。山形各地でSustainable Yamagataを実現してみたいと共通の思いをもっている仲間も増えて、そ の有志による緩やかなネットワークもできています。スウェーデンまでもそのネットワークが広がっています。

企画段階で、「スウェーデンツアーに参加して行って見れば山形だった」というツアーも面白いと冗談で言い合っていましたが「山形ツアーに参加して、なぜかスウェーデンが近くなった」というのもあっていいのでは?

長くなりましたが、Sustainable Swegata 行きのバスが満席になることを願っています。

Lena